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遠視と調節介入

更新日:6月26日

メガネ度数測定で初級測定者がつまずきやすいのは遠視測定ではないでしょうか?


私も実際に乱視測定以上に悩み、勉強しました。


遠視眼の方は調節が得意で、その中でも若年層はプロ級です。


網膜後方に結ぶ焦点をグングン調節し、正視眼と同等にまで移動させ、メガネが不要な方も多くいらっしゃいます。


そのため、本来あるべき遠視度数を見落としがちになります。





私たち測定者の重要ポイントは、被測定者に調節を介入させないで検査を進めることです。


網膜後方で結ぶ焦点を雲霧して、近視と同じ網膜前方(調節をしにくい状態)に移動させ、この状態を保ちながらゆっくりと雲霧を解いて網膜上で結ぶ度数を探します。


仮枠で検査をする場合は、レンズの入れ替え手順を十分に注意しないといけません。入れ替える際に前のプラスレンズを抜き、裸眼にしてしまった時点で調節介入してアウトです。(最初の雲霧状態からやり直しです)


フォロプター(検眼機)を使用する場合でも、オートレフ(他覚的測定機)の値をそのまま入力して始めると、雲霧状態にはなっていない場合が多く、既に調節介入してアウトです。


この重要ポイントを理解していないと、測定者は気付かないまま検査を終えてしまい、本来の遠視度数ではないメガネを作ってしまいます。


『調節介入除去した最も矯正視力が上がる、最もプラスよりの度数』➡これを目指します。



小、中学生までの方は調節力が豊富なため、視能訓練士がいる眼科での測定をお願いします。成人の方は眼科、もしくは1級眼鏡作製技能士がいるメガネ店での測定がおすすめです。




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