眼鏡店や眼科で視力測定の際、一般的には片眼遮蔽(右眼を測る時は左眼は隠して)で測定される場合が多いと思われます。
もちろん片眼遮蔽検査は基本であり、眼鏡度数の決定も可能です。
さらに一歩踏み込んだ測定方法として、《 両眼開放屈折検査 》があります。
これは遮蔽せずに、両眼を開けたまま片眼ずつ測定する方法です。
測定しない方の眼を雲霧状態でボカしながら測るハンフリス法、偏光視標を利用して片眼は見えない状態で測る方法などがあります。
メリットは遮蔽せず測るため、普段通り自然視の状態に近い点、不要な調節介入(ピント合わせ)を防ぎやすい点、瞳孔縮瞳率の変化、乱視度数と乱視軸に影響を受けにくい、などが考えられます。
調節介入は検者である店員が見落としがちな点で、被検者であるお客様の返答次第で近視過矯正、遠視弱矯正で終えてしまうことがあります。
レッドグリーンテスト(赤と緑のどちらが鮮明か)の過信は注意です。被検者であるお客様に主導権があり、調節介入が起こっていても気付けません。
最終確認するポイントの一つとして、測り終えた完全矯正値にS+0.25Dを加えて視標がボヤけるかどうかです。
ボヤければ正しい。『 見やすくなる、変わらない 』であれば近視過矯正、遠視弱矯正の可能性があり再調整が必要になります。片眼遮蔽検査では特に必要項目です。ピンホールテストで最終チェックも良いです。